業種:通信教育K社
企業内での教育や能力開発、資格取得などをサポートする職業訓練法人です。おもに企業に向けた通信教育講座を幅広く展開しています。
K社は約40年前に設立以来、精密機械や食品製造メーカーなどの技術者向けに通信講座を数多く手掛けてきました。
数年前から企業の技術自体に革命が起きていました。
技術の進歩により、工場の機械自体が小型・デジタル化し、技術者であっても、知識がなければメンテナンスさえも難しくなっていたのです。
技術者たちに知識を学んでもらうため、K社もさらに新しい講座を展開していきましたが、
教材の内容も複雑化し、テキストの量も膨大に。
情報が膨大なため、どのページに学びたい内容があるのか、受講者からわかりわかりにくいという声もありました。
そこでK社は、当時、浸透しはじめたeラーニングの導入を検討することに。
しかし、eラーニングは全体像を把握・理解させるためには膨大な説明が必要となること、
当時はPCの普及率が低く、かつ画面で勉強することに人々が慣れていなかったため、eラーニングの導入は中座することに……。
以来、数年間は紙のテキストのみを扱っていました。
K社が取り扱う講座のなかでも、年々受講数が増えている人気の講座がありました。
毎年5万人近くが資格試験に挑むものの、合格率は10%を満たない超難関といえる
資格です。
K社は受講者のために、過去の試験問題の解答も追加した教材にリニューアルしたいと考えていました。
しかし、この資格は全4科目で構成されており、ただでさえ膨大なテキスト量になってしまうことに加え、過去問題は毎年内容が変わってしまうことが懸念点でした。
分冊するとコストパフォーマンスもかかってしまうことに加え、在庫管理が煩雑になってしまうことにも頭を抱えていました。
教材のリニューアルを考えた際に、数年前に中座したeラーニングはどうかという案が社内で出ましたが、この講座は4月から始まるためリニューアルするならば4月までにしなければならないのにかかわらず、この時はすでに2月。
時間がないことに加え、予算もかけられないという大きな問題がありました。