業種:N新聞社
書籍の発売まで時間がないとはいえ、ARを使わないことは考えられなかったN社は、早急に新しいARシステムを探すことにしました。
時間がなかったこともあり、実際に使用している企業からの評判が高いARシステムが確実だと考え、数人の知り合いから話を聞くことに。
そのなかで、何人かが共通して名前を挙げたシステムを第一候補として、開発会社から詳しく話を聞いたところ、いままで使っていたツールと違い、開発会社を介さなくても動画を自社内でアップロード、設定ができる点に強く惹かれました。
書籍の発売まで時間がなかったこともあり、制作スピードの速さはとても重要でした。
また、いままでよりも詳細なアクセスログが取れることやプッシュ通知によって告知ができること、リアルイベントでも活用できる機能が多い点など、書籍だけでなく、地域新聞にも生かせそうな機能が多かったことも決め手となり、AR作成ツールの導入を決定しました。
新しい作成ツールを導入し、書籍の制作はスムーズに進みました。そして、発売予定日に無事出版。
地元の有名観光地を英語で案内できるようになることをコンセプトにしたこの書籍は、描き下ろしが多いだけでなく、すべてのページにARを設定しました。
ページの内容に合わせて演者たちがネイティブな発音で会話を展開するため、「読む」だけでなく「見る・聞く」ことができる本として話題に。
市の教育委員会の監修ということもあり、市内すべての高校にも配布され、リスニング教材としても活用されているそうです。
書店での売上げも順調なようで、店員から話を聞いたところ購入者は高齢者も多く、おそらくお孫さんやご友人に配るために1人で数冊購入するケースも多数なのだそう。
発売から半年ほどで印刷部数の8割がすでに捌けたため、重版される日も近いようです。
この本が好調だったこともあり、N社の書籍編集部ではARを活用したスポーツのレクチャー本や観光ガイドブックなどの企画が進んでいます。
新しく導入したAR作成ツールは社内で制作が完結するため、地域新聞でも活用することに。
N社は比較的長くARを使っていることもありますが、昔に比べてARが読者にしっかり認知されたこともあり、閲覧数は年々アップしているそうです。
なかでも、地元の大規模な花火大会の翌日の記事に設定した動画は、1日で約2,000回再生以上という高い数値に。
読者からは「都合が悪くて行けなかったけど見られて良かった!」「昨日の興奮が冷めなくて、ARでもう一回見てしまった」といった感想が多く寄せられました。
アクセスログを解析したところ、若年層だけでなく、年配層のアクセスも多かったそうです。
N社は読者が楽しめるようなエンターテイメント性の高い記事の重要性を再確認。
現在は、アクセスログの解析データを記事作りの参考にしています。
N社は今後、紙媒体だけでなく、協賛している美術館や百貨店などのリアルイベントでARの活用を計画中。
リアルなイベントを実施することで、読者や販売所、小売店などとのコミュニケーションを活性化し、距離を縮めていくことを目標にしているそうです。
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