業種:印刷会社B社
ペーパーレス化が進みメイン顧客からの印刷案件が年々減少しています。
地方都市にある印刷会社のB社では、新たな売上の柱としてデジタル事業強化に向けた検討を進めていました。
このままでは経営が立ち行かなくなると危惧したB社では、事業変革に向け業務の洗い出しを進めました。
中でも、紙からデジタルへスイッチされているものを洗い出したところ、かつては一定の物量を有していた飲食店など店舗向けチラシが減衰しているということが明らかとなったのです。
「やはりデジタル事業の強化なしには会社の生き残りはない、というのが経営層の判断でした。
しかし、数年前に立ち上げたデジタル事業部は、DTPなどの印刷事業の枠を超えられないままで、これといって売れる商材もありません」と事業推進部のE氏は言います。
その上、営業は紙以外の商材が出てきても売り方が分からず、従来のように価格のみの競争に陥ってしまっているのが現状でした。
そんな折に、付き合いの長い商店街の組合から、商店街活性化に向けた取り組みをしたいという相談を受けます。
B社の担当営業が詳しく話を聞きにいくと、近年、商店街では若年層離れや利用者の減少を感じていたため、なんとかして活気を取り戻したい、そのためのアイデアはないかという内容でした。
「このような相談は今回が初めてではありません。規模は違えど、近隣にある商店街はいずれも同様の悩みを抱えているようで、集客に必死でした。
今回相談を受けた商店街とは付き合いも長いので、何とか力になりたいとは思うのですが、弊社も余裕があるわけでもなく…アイデア勝負、といった状態でした」(E氏)。