業種:印刷会社Q社
食品の包装紙をメインに印刷をおこなっているQ社は、他社との差別化のために、印刷するだけでなく、クライアントの商品プロデュースなどの「マーケティング活動」を引き受けることにも力を入れています。
包装紙系を取り扱うライバルとなる印刷会社は、Q社の他にもたくさんあります。
その中で、わざわざQ社を選んで依頼してもらうことは、提供しているサービスが「お客様に信頼されている証」だと考えており、この信頼が続くことでさらなるリピートにつながると考えています。
そのためQ社では、お客様に満足してもらえる選択肢を増やすたこと、つまり他社との差別化の施策として、印刷以外にも市場調査や商品企画、店頭での販売戦略など、一環してプロデュースする体制に変わってきていました。
Q社が取り扱っているものが食品関連ということもあり、市場の変化のスピードが早く、プロデュースに関しては常に新しい企画が求められていました。
Q社のマーケティング課の課長は、商品のプロモーションを企画するにあたって、AR(=拡張現実)の活用に目をつけていました。
最近では販促の方法として、食品に限らずARを使った企画の話を多く耳にするようになり、実際に課長も情報収集を兼ねて、ARを取り扱う何社かから話を聞いていました。
話を聞く中では、ARを使ったプロモーション企画を進めるにあたり「オリジナルのアプリを作りましょう」といった提案が多くを占めていました。
しかし多くの会社の多数の商品を手がけているQ社にとっては、クライアントごと、商品ごとにアプリを作成していくことは、現実的ではありません。
課長はオリジナルのアプリを開発するコストや、この企画から得られる販促効果なども含めて考えてみましたが、あまり先が見えず、なかなか実際のプロモーションにARを活用することが出来ずにいました。