地図・ナビゲーションアプリとして広く利用されているGoogleマップ。2018年5月にに開催された開発者向けのイベント「Google I/O 2018」にて、ナビゲーション機能にARを取り入れることでよりわかりやすく進化することが発表されました。
ARによるナビゲーションでは、スマートフォンなどのカメラ機能で実際の道を映しながら目的地への矢印を表示。さらには、動物アシスタントがあらわれて利用者を目的地まで案内してくれる機能も構想されているようです。
Google I/O 2018
オーディオメーカーBoseは、スピーカー付きサングラス「Bose Frame」の予約を開始しました。
普通のサングラスと変わらないフォルムを持ちながら、「音声AR」という機能を持つBose Frameでは、GPSと連動し、現在地や時刻など見ているものに応じた情報が耳に届くため、観光ガイドや道路案内、看板表示の翻訳を、オーディオメーカーならではの立体感あるサウンドで聴くことができます。
音声AR機能は、随時アップデートにより内容が拡大していくとのこと。価格は日本円にして20000円前後となっています。
Frames - Bose
インターネットオークション大手のeBayは2018年3月、公式アプリに梱包したい商品にぴったりサイズのボックスが見つけられるというAR機能を導入しました。
オークションの売主からしてみれば、発送したい商品のサイズをいちいちメジャーで測ったり、郵便局に持ち込んで正しいサイズのボックスを探す必要がなくなるため、時間と手間を省くことができる非常に便利な機能といえるでしょう。
対応商品は衣類からキッチン用品、カー用品までどんなものでもOK。USPS(郵便)の定額料金で送れる範囲の最適なサイズのボックスを探すことができます。
eBay プロダクト紹介(英語サイト)
スペイン発の人気アパレルブランド「ZARA」は、4月12日から2週間限定で、国内16店舗を含む世界120店舗でARを体験できるサービスを実施しました。
専用アプリ「ZARA AR」を起動し、店内やウインドウディスプレイ、公式HP、オンラインストアで購入した際に届くボックスに設定されたARコードにカメラを向けると、洋服を来たモデルの姿を動画を見ることができ、実際により近い形で洋服のコーディネートを把握することが可能となります。
モデルが着用しているアイテムは、画面をタップすることで公式オンラインサイトから購入可能。また、動画やスクリーンショットを保存することもできるため、SNSでのシェアができます。
今回の取組みは、いままでの店舗やオンラインストアにはなかった体験を顧客に提供することで、購入意欲と新しいラインの認知度をアップさせることを目的としており、「つねに新しいことに挑戦し続ける」という、ZARAのコンセプトを体現しています。
Instagram #ZARAAR
ロッテは、ハロウィンに合わせた新商品でARを活用した施策をおこないました。
商品ごとに異なる「ハロウィンデジタルフレーム」での写真撮影や、有名人とコラボした商品ではシークレット動画の閲覧という特別感ある演出もあります。また夏にはARを使った冷凍菓子のキャラクターとの写真撮影やアニメーションが楽しめるというキャンペーンもおこないました。
ロッテ『エンジョイハロウィン』 シリーズ
日本経済新聞は、ニュース記事や広告からARコンテンツを表示させられるアプリ「日経AR」を11月20日にリリースしました。
ARを活用することで、紙面だけでは表現しきれない映像や音楽を発信できるようになり、12月2日にはさっそく「日経ヴェリタス」内でARコンテンツを提供開始しています。
日本経済新聞 ARアプリ
フィリップス・ジャパンは、ヘルスケアの新たな価値を創造するために富士ソフトと提携し、HoloLensを活用したARの展開をはじめました。
AR技術を活用すれば、大型の医療機器を導入する前に、機器を配置した後の室内イメージを見ることができるだけでなく、動作もアニメーションで確認することができるようになるため、施設内の環境を設計する際の時間短縮につながります。また将来的には、医療機器のトレーニングやマニュアルなどでも活用することを目指しています。
株式会社フィリップス・ジャパン プレスリリース
6月には子どもに大人気のコンテンツである「妖怪ウォッチ」から、妖怪を探索する位置ゲーム「妖怪ウォッチ ワールド」がリリースされました。
現実の日本に登場した妖怪たちを見つけて、集めて、取り憑けていくゲームで、GPS機能と連動しているため、特定の場所にしか出現しない「ご当地妖怪」も登場します。テレビCMも多く放映されており、配信開始からわずか2ヶ月半で200万ダウンロードを突破するほどの人気を見せています。
妖怪ウォッチ ワールド
7月にはアメリカの人気ドラマ「ウォーキング・デッド」のARゲーム「ウォーキング・デッド:我らの世界」が日本でリリースされました。
「ウォーカー」と呼ばれるゾンビたちを探し、ライフルや手榴弾で掃討することが目的の本ゲーム。3Dマップで彼らが発生している場所を見つけたら、戦闘モードへ入ります。ARで現実世界に現れた「ウォーカー」たちから街を取り戻すために、他のプレイヤーと協力することも可能。
AR機能を活用すればプレイ中の動画を共有することもできるため、一人でのプレイだけでなく仲間と協力してのプレイも楽しめるゲームとなっています。
ウォーキング・デッド:我らの世界
「ゲゲゲの鬼太郎」のアニメ化50周年を記念し、世界観と最新の技術が融合した、xRデジタルアートプロジェクト「魂とアート」が発表されました。
3DCGのフィギュアを飾るスマホARアプリ「HoloModels™️」を活用したARフィギュアが期間限定で発売され、鬼太郎や目玉おやじ、ねこ娘といった人気キャラクターがラインナップ。
現実の世界に溶け込む妖怪たちを出現させることができます。
「ゲゲゲの鬼太郎」HoloModels™
ゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」は9月に大型アップデートが実行され、新たに「ARスタジオ」機能が追加されました。
カメラが平面を認識することで、アイドルたちを現実に登場させることができます。お気に入りのアイドルに目の前でダンスを踊ってもらうことや、ポーズを決めて写真を撮影することも可能となり、多くのプロデューサーさんがSNSにアイドルの写真を投稿していました。
アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ
世の中に「AR」の言葉を広めた「ポケモンGO」。その開発元であるNiantic社が、ゲーム「ハリー・ポッター:魔法同盟」の配信を発表、事前登録を開始しました。
ポケモンGOのように位置情報を使ったゲームになるとみられており、「ハリポタGO」ではないかとの噂もあります。ティザーサイトでは「魔法使いの皆さん」に協力が求められ、プレイヤーは現実世界で魔法の冒険に出ることになります。ゲームは2019年リリースの予定となっています。
ハリー・ポッター:魔法同盟