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出典:ARGO
2018年10月15日(月)~12月15日(土)までの間、東京都立川市にある国文学研究資料館の特別展示「祈りと救いの中世」にて、ARやAIなど最新技術を活用した展示が実施されました。
本展は、寺院に現存する貴重な※1古典籍(こてんせき)や絵画資料を中心に、中世における信仰の実態と文学との関わりを紹介。国宝『言泉集(ごんせんしゅう)』『転法輪鈔(てんぽうりんしょう)』、重要文化財『往生要集(おうじょうようしゅう)』(最明寺蔵)、『紫式部石山詣図』(宮内庁書陵部蔵)など90点が展示されました。 ※1古典籍…慶應4年(1868年)以前に日本で出版・書写された書籍で、内容や形態の価値が高い書物のこと。
ARは最先端技術が集う「でじたる展示こーなー」で導入され、南北朝時代に描かれた『当麻曼荼羅(たいままんだら)』をAR専用アプリ「COCOAR2」で読み込むと、画面上に『当麻曼荼羅』が出現。作品の拡大・縮小が自由にでき、肉眼では見えない部分まで鑑賞できます。また絵をタップすると、解説テキストも読めるとのこと。
このようにARを活用することで、展示品の魅力を細部まであますことなく伝えられます。さらにただ鑑賞するだけでなく、「見て」「触って」「学ぶ」というARならでは能動的な体験も行えるので、従来の企画展との差別化も図れます。
ARGO:現役の文学部生が『国文学研究資料館』へ行くと、そこは最先端であった
千葉県船橋市にあるふなばし三番瀬環境学習館で、2019年7月20日(土)~9月1日(日)までの間、夏の特別展「三番瀬探偵団、なぞの痕跡(しるし)をおいかけろ」が開催。本企画にてARグラスが活用されています。
三番瀬干潟の「謎」をテーマにした体験型謎解き展示。謎解きのヒントとなる30の痕跡をARグラスで鑑賞し、2択クイズに挑戦できます。クイズに正解し、12の生物標本から痕跡を残した犯人を突き止めると、記念品として「名探偵の証」がもらえるとのこと。
ふなばし三番瀬環境学習館は船橋市の沖合に広がる三番瀬の生き物を知ってもらおうと、独自にアプリを開発しました。ARグラスの活用により、魚にまつわる情報を楽しみながら学べます。
ARGO:千葉県船橋市の三番瀬環境学習館で、ARグラスを使った夏の特別展を開催
出典:岐阜県博物館
2019年1月12日(土)~2月3日(日)の間、岐阜県関市の岐阜県博物館は、AR技術を活用した音声ガイドサービス「最強の恐竜はだれだ!?」を期間限定で実施しました。
音声ARとはユーザーの位置情報を把握し、事前にプログラムされたストーリーを自動的に再生する音声ガイドです。閲覧順序やユーザーの選択によって、物語が次々と変化する特徴を持っています。
恐竜の標本周辺を音声ARの指示にしたがって移動すると、恐竜を巡るストーリーが展開されるとのこと。作品前を移動するだけで音が切り替わるので、より展示物に没入できる仕組みとなりました。
ARGO:岐阜県博物館が恐竜展示に音声ARを実施。次世代の音声ガイドを体験できる
出典:凸版印刷株式会社
独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館と凸版印刷株式会社は、VR作品『江戸城の天守』の上映期間中、同館本館前に江戸城天守が出現するAR体験イベントを行いました。
AR専用アプリをインストールしたスマホやタブレットを本館に向かってかざすと、画面に実物大(約59m)の江戸城天守が出現。江戸幕府の3代将軍・徳川家光によって造られ、日本史上最大とうたわれる天守の大きさや迫力が味わえます。
『江戸城の天守』は同館東洋館地下1階にある「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」にて、2018年10月3日(水)~12月24日(月・休)の間上映されました。
歴史的建造物の再建には、莫大なコストや時間がかかりますが、AR技術を利用すればコストを抑えつつ精巧な3Dモデルの制作が可能です。この技術を活かし、地方では歴史的建造物をAR化し、観光地として誘致する地方自治体も増えてきています。AR技術を導入することで、地方活性化をはじめさまざまな活用方法が期待できます。
ARGO:東京国立博物館本館前で、ARによって江戸城の大きさを感じられる!
山口県岩国市にある岩国美術館では、展示されている12体の兜にARを設定。「COCOAR2」を起動し、兜にかざすと説明動画やナレーションが視聴できます。
展示物の歴史を文章で説明すると難しくなりがちになるため、映像やナレーションを設定できるAR技術を導入。作品解説がわかりやすいと好評を博し、今後はほかの展示物にもARを活用していきたいとのこと。
岩国美術館は古美術や陶芸品を中心とした博物館で、重要文化財や県・市指定文化財を含む約6000点を所蔵。展示物を通して、武具類をはじめとする日本の文化や精神性を紹介しています。
ARGO:変わり兜の説明から、兜試着体験まで楽しめる「岩国博物館のAR」
出典:筆の里工房
石川県七尾美術館にて、2017年8月5日(土)~2017年9月18日(月)の間、松本零士・牧 美也子夫婦コラボ展が開催され、会場では来場者限定のAR企画が行われました。
館内にある5ヵ所のARマーカーを「COCOAR2」でスキャンすると、『銀河鉄道999』限定ARフォトフレームや、松本零士氏撮り下ろしのAR動画を閲覧できます。反響は非常に高く、1ヶ月経過時点で数千PVを記録。会場限定企画のひとつとしてARを活用することで、イベントの付加価値を高められるだけでなく、来場者の満足度向上にもつながります。
本イベントは、『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』などで知られる有名漫画家・松本零士と、その妻で、初代リカちゃん人形のデザイン監修を手がけた漫画家・牧 美也子氏による夫婦展。手塚治虫宅での出会いをはじめ、SF漫画と少女漫画の巨匠が描いた直筆原画や原稿、セル画など約300点が展示されました。
ARGO:漫画界のレジェンド「松本零士・牧美也子夫婦コラボ展」にてARフォトフレームとAR動画を導入
出典:友ヶ島第3砲台美術館
2019年10月3日(木)に開館した『友ヶ島第3砲台美術館』では、オープン記念として企画展『ヤミツク ~くらやみのいきものに関する研究結果展~』が行われました。
企画展は10月31日(木)まで展開され、会場内にてAR音声アプリ「友ヶ島」(iOS/Android)が活用されています。島でアプリを起動しながら施設を巡ると、各スポットに反応した音声ガイドが自動的に再生されます。
本企画は小説家・三崎亜記による書き下ろしストーリーで、「友ヶ島に存在していた謎の生物・ヤミツクの物語」をテーマに、 ある博士がこのヤミツクを調査、研究してきた内容を追体験します。博士の語りに耳を澄ましながら、各展示室に置かれた調査、研究結果を示す展示物(アート作品)を鑑賞できます。
音声ARアプリは、和歌山市とエイベックス・エンタテインメント株式会社との共同開発。音で体験を拡張していくことで、より企画展への没入が見込めます。
ARGO:ARアプリで島が丸ごと美術館に!?和歌山市に「友ヶ島第3砲台美術館」が開館
出典:ARGO
2019年8月10日(土)~9月8日(日)までの間、絵本作家・なばたとしたか氏による人気児童書シリーズ『こびとづかん』の世界を楽しめる体験型展示イベント『こびとづかん 夏の自由「大」研究〜世紀の発見「コビトのフン」を見逃すな!?〜』が開かれ、企画のひとつにARが利用されています。
会場内にある宝箱を開き、宝箱内に貼られているポスターに「COCOAR2」をかざすと、ARフォトフレームが出現し、キュートなこびとたちと写真撮影ができます。フォトフレームは全部で7種類。宝箱にはARフォトのみならず、こびとたちのさまざまなディスプレイ展示がされています。
ARGO:『こびとづかん 夏の自由「大」研究~世紀の発見 コビトのフンを見逃すな!?~』でこびとを探してみた‼
株式会社パルコが運営する池袋PARCOは開業50周年を記念し、AR技術を活用したパズルゲーム型アート展「あなたが動かすアート展 ~おくびょうキュリオと孤独な絵描き~」を2019年8月31日(土)~2019年9月29(日)まで展開しました。
本企画は、ARコンテンツを開発・提供する株式会社ENDROLLとの共同開発。館内に設置されたアート作品を巡り、専用アプリ「おくびょうなキュリオと孤独な絵描き」(※iOSのみ対応)をアート作品にかざすと、画面に立体パズルが出現。不思議なパズルを解きながら、主人公・キュリオとともに心温まるストーリーを楽しめます。
すべてのアート作品を回り、ARフォトフレームで撮影した写真にハッシュタグ「#おくびょうキュリオ」をつけてSNS投稿すると、池袋PARCOで使える500円分のお買物券(有効期限は2019年12月31日(火)まで)がプレゼントされます。
ARGO:池袋PARCOのARパズルゲーム型アート展「おくびょうキュリオと孤独な絵描き」にいってみた
出典:砺波市
富山県砺波(となみ)市は、スマートフォンの画面上で3DCGで復元した増山城を散歩できるARゲームアプリ「城ポジ 増山城-謙信の秘刀」(iOS/Android) を配信しています。
増山城跡で本アプリを起動すると、市が測量をもとに作成した増山城の「二の丸」や「安室屋敷」などが画面に表れます。ユーザーは忍者集団の頭となり、刀や弓などを使ったバトルゲームを楽しめるほか、ARスタンプラリーや増山城や砺波市にちなんだクイズに挑戦できるとのこと。6ヵ所のポイントをすべてクリアすると、砺波市埋蔵文化財センターにて記念品ステッカーがもらえます。
本アプリには、「城ポジショニングシステム(通称:城ポジ)」という県内初の技術を採用。GPS機能を利用して、自分の位置を画面に表示できるので、復元された戦国時代の増山城をリアルタイムで散策できます。
「城ポジ 増山城-謙信の秘刀」をリリースした背景には、増山城の主郭とされる「二の丸跡」を訪れただけで帰る人が多いのを課題に感じていたとのこと。「二の丸跡」以外の場所に訪れてもらうため、AR技術を取り入れた本アプリを開発しました。散策型アプリによって、城内の回遊対策ができるだけでなく、ログ解析(アクセス数・年代別・性別・地域別)も行えるので、イベントの効果測定や来場者のデータ分析としても活用できます。