1.アリババ×スタ-バックス、上海のスタバ旗艦店でAR体験を提供
3.ARを見てすぐ購入ができる「日本直販ARアプリ」がリリース
4.ブランド家具をARで試着、株式会社リビングスタイルの「RoomCo AR」アプリ
5.ウォルマートが店舗にARを導入、商品レビューなどの情報をARで表示
6.AR体験×スキンケア、SK-II が ポップアップストア「SK-II ワンダーランド」をオープン
7.ARでバーチャル試用、ロレアルとFacebookの提携でブランドコスメのショッピングが変わる
8.ひと足早いお花見気分、全国の「Afternoon Tea TEAROOM」で桜モチーフのARを体験
9.店舗限定の動画が見られる、「ふなっしーLAND 船橋本店」でARアプリを活用
10.銀座三越とスヌーピーのコラボ企画「スヌーピー in 銀座2018」でARイベントを開催
2017年12月、中国アリババと米スターバックスが提携し、AR体験ができる旗艦店「スターバックス リザーブ ロースタリー上海」をオープンしました。
広々とした店内には、長さ27メートルの3台の木製コーヒーバーカウンターや、40トンもある銅製の焙煎キャスクがレイアウトされており、コーヒー豆、サイフォン、スターバックス製品などが並ぶ店内の様々な場所でARを体験できます。
専用のARアプリはアリババの「Taobao」が採用されており、コーヒーのサイフォンにスマホをかざすと豆の種類がわかるなど、コーヒーの栽培から焙煎に至るまで、コーヒーができあがるまでの過程をARで見ることができます。
また、ユーザーが店内のARを体験するごとにデジタルバッジを受信することができ、この機能を利用した、クーポン発行や、マーケティング活用など、来店促進のための新たな施策が見込まれています。
ナイキジャパンが2018年3月20日に公開した「Nike SNKRS アプリ」はARが活用されています。
このアプリは、キュレーション型のスニーカー専用ECサイト「Nike SNKRS」の公式アプリで、スニーカーを販売する機能に加え、新製品や限定商品の情報など愛好者を楽しませるバラエティに富んだコンテンツを掲載しています。
ミッションで指定された飲食店のメニューや街頭の広告、ポスターなどにカメラを向けるとARによってスニーカーが浮かび上がり、購入できる権利が得られる機能や、ARを使い「ポケモンGO」のように公園内に隠されたスニーカーを探し当てる宝探しのような企画も実施しています。
このようにナイキは、サービス全体を体験型のエンターテインメントとして設計しており、ファンの満足度を向上させる取り組みを進めています。
スニーカーマニア必見の「ナイキ SNKRS アプリ」日本でローンチ
トランスコスモス株式会社が運営する通販ブランド「日本直販」は、2018年4月に、紙面と連動するARアプリ「日本直販ARアプリ」をリリースしました。
このアプリでは、ARカメラを起動して新聞やカタログの商品を映すと、商品の詳細動画を見ることができます。また、ショッピングアプリとしてのEC機能もあるので、アプリ上での購入がスムーズです。商品の動画は、アーカイブ機能によって全て閲覧できるので、一度見て購入を迷った商品も、あとでアプリ上で見返して購入することもできます。
紙面を見てARを視聴後、すぐに購入できるというのは大きなメリットで、新聞広告でARを実装したテストでは、期待を上回る反応率でECへの流入数も通常時の150%にのぼりました。
年齢層によっては、いぜんとして紙媒体の利用が多いなか、同社のARアプリを活用した施策では、紙面のわかりやすさと、ECの便利さを同時にかなえることで、既存の顧客と、新規の顧客の双方のニーズに応えています。
ARで商品の魅力を拡張する『日本直販ARアプリ』アプリがリリース
株式会社リビングスタイルが提供する「RoomCo AR」は、AR技術をつかったルーム・コーディネート・アプリです。このアプリでは、無印やニトリなど20種類以上のブランドの家具など約30万点のアイテムが収録されています。
ARを利用することで、自分の部屋など、アイテムを置きたい場所に自由にCGを配置させることができ、実際のサイズ感がわかりやすいなかでブランドや色を比較しながら試着感覚でインテリア選びができます。
また、アプリ内の掲載商品は、各ブランドの通販サイトの商品ページにリンクされているのでスムーズに購入ができ、オムニチャネルの実現が可能となっています。
ARは、従来よりもリアルな商品イメージを顧客に与えることができるため、ECサイトのコンバージョンアップや顧客満足度のアップに効果があり、今後のECの主流になると予想されています。
インテリア試着アプリ「RoomCo AR」
米国の大手スーパーマーケットのウォルマートは、2018年11月、同社が開発した公式アプリにAR機能を新たに実装しました。
アプリに搭載した「ARスキャナー」を起動して商品にかざすと、商品の名前や価格にくわえて、従来はオンラインストアでしか見られなかった商品レビューなどが3Dデータとして現れ、商品のそばに表示されます。
また、このアプリでは、アプリ上で決済ができ、スキャンした商品をスムーズに購入することができます。購入した商品を無料で配達してくれるサービスもあるので、店舗でスキャンした商品を当日に持ち帰ることなく購入することも可能です。
こうした機能は、雨の日や、小さな子どもを連れた買い物、高齢者や車椅子の顧客など、さまざまな状況での活用に期待が持たれています。
ウォルマートが公式アプリにAR機能を追加!商品レビューなどの様々な情報をAR表示!
スキンケアブランドのSK-IIは、2018年11月26日から2019年1月24日の期間、東京・原宿 CASE Bにおいて、ARを採用したポップアップストア「SK-II ワンダーランド」を開催しました。
Googleの最先端AR技術「AR Core」と、SK-IIが長年蓄積してきた肌への知見がかけ合わさることで実現したストアでは、ARアプリを利用して遊べるデジタルアートや宝探しゲームなど、26ものインタラクティブなAR体験が提供されました。
また、「スキン スキャン」では、最新の画像解析技術を使うことで、直接肌に触れることなく肌の状態を分析できます。データベースに蓄積された肌データをもとに導き出された肌年齢は、ARアプリを通して知ることができます。
このような、体験型のブランディング施策は、体験を重視するミレニアル世代など若い世代の潜在顧客にアピールするとともに、AR活用による、マーケティングデータの収集も見込まれています。
ビューティとAR(拡張現実)が出会うスマートストア 「SK-II ワンダーランド」 ポップアップストア オープン
化粧品会社のロレアルは2018年8月、同年3月に買収したAR企業ModiFaceとともに、Facebookと長期提携を結んだことを明らかにしました。
この提携では、FacebookのカメラアプリとModiFaceのARが統合され、動画を使ってロレアルやメイベリンなどブランドコスメのバーチャル試用が可能になります。
ユーザーは、メイクを試したあとに、メイク落としをする手間をかけずに、バーチャルで次々と試用ができ、また、この動画はそのままFacebookでシェアができるため、家族や友人にアドバイスを得られるなど、便利で新しいショッピング体験ができます。
調査によると、リテールブランドによるAR活用は、特にミレニアル世代など、若い世代ほど、テクノロジーをフル活用することを望んでおり、ニーズの面でも、成熟したタイミングに入っています。
先進的なブランドほどVRよりARを選ぶ -次世代のショッピング体験を実現するヒント
株式会社サザビーリーグが運営する「Afternoon Tea TEAROOM」では、2018年3月1日から3月31日の期間、ARを利用した春のキャンペーンをおこないました。
この期間、対象のテイクアウト商品や、各店舗のテーブルにあるPOP「桜カード」のイラストをARアプリで読み込むと、人気イラストレーターのSHOGO SEKINEさんがデザインしたフラワーや桜の花びらが舞う ARムービーやオリジナルフォトフレームが表示されます。
さらに、Instagramに「#お花見アフタヌーンティー」をつけて、ティールームのメニューやテイクアウト商品を投稿すると、抽選でSHOGO SEKINEさん直筆プレートが当たります。
飲食店でのキャンペーンでは、注文を頼んで待っている間にARを利用するケースが多いので顧客の参加する割合が高く、また、Instagramの施策は若い層を中心に認知度向上につながります。
人気イラストレーターSHOGO SEKINEさんデザインの桜モチーフのARを体験できる
千葉県船橋市にある、ふなっしーLAND船橋本店では、2018年7月1日からARが使用されています。
ふなっしーLAND船橋本店は、大型ショッピングセンターららぽーとTOKYO-BAY内にある、ふなっしーの公式ショップで、店内では、ぬいぐるみ、雑貨、文具をはじめとするふなっしーグッズを販売しています。
また、店内の各所にあるARマーカーを専用アプリでスキャンすると、ふなっしーが話すARムービーを視聴することができます。このムービーはGPS機能が設定されているため、来場者だけが視聴できるものとなっています。
今回、ARが採用されたのは、大型商業施設で多くの店舗があるなかで、ふなっしーLANDの店内に入ってもらうための集客と店内の回遊率の向上が目的でした。来場者限定のARを導入することで「マーカーを探す→店内のグッズを見る→グッズを購入」という流れもでき、グッズの売り上げも向上しています。
梨の妖精さんに会いたくて会いたくて、船橋の聖地『ふなっしーLAND』に行ってきた
銀座三越では、2018年7月25日〜8月12日の期間、ARを利用したスヌーピーとのコラボレーション企画「スヌーピーin銀座2018」が開催されました。
ARスタンプラリーでは、各階に設置されている指定のボードにARアプリをかざすと、デジタルスタンプをゲットすることができ、6つのスタンプをすべて集めると、今回のために書き下ろされたスヌーピーのオリジナルアートを使用したステッカーがもらえます。
また、ARアニメーションでは、1階の銀座通り側のショーウインドーに貼られたスペシャルアートをARアプリで読み取ると、スヌーピーが動き出したようなオリジナルアニメーションを視聴することができます。
これまで、百貨店の顧客は年齢層が高めということで、デジタル施策がとられていなかったところ、今回はARの活用が人気のキャラクターの集客効果を高め、広い世代での参加と回遊率の向上につながっています。
銀座三越「スヌーピー in 銀座2018」のAR企画にてアプリ「COCOAR2」採用!